[第1章-8] カメラ本体の選び方

写真を自分の意図した通りに撮影するには、カメラやレンズのメカニズム、露出の仕組みについて理解することが重要である。現在売られているデジタルカメラのほぼ全ての機種では、ピント合わせはもちろん、露出や色などの写真全般に関わる調節を自動で行ってくれるようになっている。

一眼レフタイプでは全てを手動に切り替えたり、コンパクトタイプでも部分的に手動にすることもできるが、入門クラスのコンパクトタイプや極端な低価格機種ではオート撮影しかできないものもある。2011年現在ではすっかりデジカメ全盛の時代とも言えるが、写真を深く学ぼうとする者や、写真の本質を楽しみたいとする場合には、フィルムカメラを選択することもお勧めできると言える。

これから始めるという方におすすめしたいのは35mm一眼レフカメラと呼ばれている機種だ。プロや作品撮りをしているアマチュアの間でも、最も一般的なカメラである。フィルムカメラは大まかにわけて35mmコンパクトカメラ、35mm一眼レフカメラ、中判カメラ、大判カメラなどがあるが、将来的にデジタル一眼レフカメラに移行する場合でも、操作の応用が利くのと、同じメーカーであればレンズの共用ができることを考えると、35mm一眼レフカメラを選ぶ利点は数多い。価格的には中古であれば数千円代からあり、かつてプロカメラマン向けに発売されていた上位機種でも2~3万円程度で買える場合もある。