[第5章-4] 意外に長い、大型ストロボの閃光時間

外部ストロボ使用時のシャッター速度は、かつてはハード的な理由で1/60秒が一般的だったが、現在は1/125秒も使われる。瞬間光のため、基本的にはカメラ側のシャッター速度に関わらずブレは抑えられるが、プロの撮影現場でも普及しているコメット社のTWINKLEシリーズ旧製品を例に挙げると、発光ピークの半値幅で閃光時間はおよそ1/1200秒~1/240秒である。

シャッタースピードよりもストロボの閃光時間が短いため、シャッタースピードが1/200、1/125、1/60、1/30秒などと変化しても露出は同一だと考えがちだが、実際に試すと1/200より1/30の方が少し明るく写る。上記はあくまで半値幅であって、実際のストロボ閃光時間はもっと長いからだ。

シビアな撮影ではストロボ使用と言えども、手振れも起きるし、被写体ブレも置きうる。シャッタースピードによる露出変化もある。最近の製品は改善されてきているが、閃光時間が数万分の1秒などの完全に被写体を止めて撮れるストロボは特殊撮影用であって、一般的な大型ストロボはクリップオンストロボよりも、閃光時間が長いと知っておくとよいかも知れない。