[第1章-9] レンズを選ぶ

カメラがレンズとフィルムを固定しておく『箱』だと考えれば、レンズは写真の描画を決める絵筆のようなものだ。予算に応じて、できる限り良質のレンズを選びたい。レンズは大きく分けて焦点距離を変化させられるズームレンズと、焦点距離が固定された単焦点レンズがある。

一見、ズームレンズの方が便利なように感じるかもしれないが、特に低価格帯のものは描写も鮮明とは言いがたい製品が多く、F値も暗めに設計されている。『作品』を撮ろうとする場合には様々な不満が生まれやすい。

対して、単焦点レンズの場合は設計に無理がないため描写は鮮明かつコンパクトで扱いやすいのが特徴だ。50mm前後の単焦点レンズは『標準レンズ』と呼ばれ、F値も明るく設計されている場合が多く、使いこなせば1本で人物から風景まで撮影できる優れものである。35mm一眼レフ用のズームレンズでは、28-80mm程度の物が標準ズームレンズと呼ばれる。